事業計画を使って節税対策・銀行対策をする 【オンライン事務代行アウトソーシング・サービス 『ジム楽』ブログ】

オンライン事務代行アウトソーシング・サポート「ジム楽」のコティです。

これまでのブログで事業計画の概要や事業計画を作る事のメリット・有用性についてご説明しました。今回は、中小企業が事業計画を作って上手く運用していくコツについてお話しようと思います。

1.事業計画を作る目的を明確化する

中小企業がまず手始めに事業計画を作成する目的は、年間の決算数字の着地予測を行うことにより、①税金対策をする②銀行などの金融機関に向けての対策をする、この二つだと思います。

そして、この二つの目的を確実に行う・やり切るためには、(1)過去の経営成績を適時に把握する(2)将来の数字を現実に即して適宜に微修正する、という二つのことが大切になります。

そのためには、ある程度の割り切りが必要です。細かな完璧さよりも、だいたいで良いのでスピーディーに過去の数字を集計して、その上で、ざっくり将来の数字を微修正して、年間の着地数字を確実に毎月出すことが肝要となります。

2.過去の数字を確実にスピーディーに出すためには

既に終わった時である過去の数字、例えば、前月や前々月の会計数値については、毎月ある程度の早いタイミングで確実に会計数値を把握する、つまり、月次の決算・月ごとの会計帳簿の作成をざっくりでも良いので確実に実施する、これがとても重要だと申し上げました。

でも、これがなかなかできない中小企業が散見されます。なぜでしょうか?いつも決算日から2ヶ月経つ頃になって決算の数字を会計事務所・税理士事務所から知らされて、その時になって初めて会社の数字が分かり、やむ得ずたっぷりと税金を払う羽目になったり、もしくは、赤字であるものの止む無くそのままで決算書を銀行などの金融機関に提出して、銀行の担当者に苦い顔をされてたりしている。それに懲りて、月次の決算を毎月ちゃんとやって、年間の着地見込みの数字を毎月把握して、余裕を持って適切な節税対策や銀行対策をやろうとするけれども、結局なんやかんやで本業である営業や顧客対応で忙しくなり、会計事務所・税理士事務所に銀行のデータや領収書などのデータを渡すのが遅くなり、結局は以前のように決算の時になって頭を抱える、ということを繰り返している社長もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

そこから脱却するためには、毎月会計帳簿を確実に作成できる仕組み・システムを作ることが必須となります。以下ではそのポイントをご説明します。

①資料を提出するなどのすべてのタスクの期日をルール化する(仮でも良いので)

会計事務所・税理士事務所に帳簿の作成を依頼している場合なら、会社から会計事務所・税理士事務所に通帳や領収書などのデータを提出する期日をルール化します。一方で、すれを受けた会計事務所・税理士事務所がデータを会計ソフトに入力してその月の会計帳簿を顧客である会社に提出する期日もルール化します。

例えば、月末から10日以内に会社が通帳や領収書などのデータを提出し、会計事務所・税理士事務所は15日までに前月の会計帳簿を提出する、というルールを決めてしまうのです。もちろん、会社から提出するデータについては、社内の担当者との調整・話し合いが必要ですし、データを出した後に会計事務所・税理士事務所がどれくらいで帳簿を作成できるかについても、会計事務所・税理士事務所がとの調整が必要です。

いつの期日ならば資料を提出できるか分からないからルール化もなかなかできない、というケースも多いと思います。ならば、とりあえずざっくりと仮でも良いのでデータの提出日を決めて、あとは実際に運用しながら微調整すれば前に進みます。そして、最初は多少は遅れることになっても、とりあえず月次決算をやり切ることが大事です。データを出すのが遅くなったので、会計事務所・税理士事務所に無理が言えず、途中で中途半端になって月次決算をしない状態に戻ってしまう。会計事務所・税理士事務所のほうも、会社がデータを出すのが遅れたし、社長もなんにも言ってこないのでまあ良いかと考えて、月次決算を進めるのを止めてしまうというケースも多いと思います。それを回避するためには、資料提出後5営業日内に会計事務所・税理士事務所は帳簿を作成する、などの資料提出が遅れることを前提にルールを決めるのも良いでしょう。

②経費精算などの社内ルールを整える

上記のルールを決めても、会社がデータを提出するのに恐ろしく時間が掛かってしまうので、結局うやむやになって、月次での決算が放置されてしまう、というケースもたくさんあります。

その場合は、期日のルール化とは別の問題が潜んでいます。例えば、担当者が経理に提出するのがひどく遅いので、領収書がいつまでたっても揃わない。そういうケースならば、そもそも経費精算の仕組みが甘いことに根本的な原因があります。これは毎週末や月2回などのタイミングを決めて精算するルールなどを決めて運用することによって解決されます。このように大きくボトルネックになっている個所を見つけて、それに対して根本原因を取り除くルールを決めて運用すれば、問題は次第に解決します。

③推定値、概算値を用いて月次の決算をやり切る

例えば、売上データなどが月末から2ヶ月後の翌々月にならないと確定しない、という業種もあります。健康保険が関係する業種などです。確定しないから、月次の決算もできない、と諦める必要はありません。最終的に数字が変わる前提で、推定値や概算値のデータを使って月次決算をやれば良いのです。月次決算をする目的が、ざっくりと年間の着地数字を出して、税金対策と銀行対策をすることにあるのですから、多少数字が上下したとしても、その目的は十分に達成されます。

以上は、結局は月次決算が遅れる理由をひとつひとつほじくり出して原因を追究し、対応策を考えて実行しているに過ぎません。簡単ですよね。次回は、いまだ経過していない来月や再来月などの将来の数字の予測を出すにあたってのボトルネックについてお話します。

 

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