あなたの会計事務所・税理士事務所との相性は? 【オンライン事務代行アウトソーシング・サービス 『ジム楽』ブログ】
オンライン事務代行アウトソーシング・サポート「ジム楽」のコッティです。
これまで2回のブログでは、あなたがお願いしている会計事務所・税理士事務所がイケてるかどうかについて、会計事務所・税理士事務所のベーシックなサービスと、助成金や補助金のサポートの視点からお話しました。そして、前回のブログでは会計事務所・税理士事務所の節税アドバイスについてお話をしました。今回はこの節税についての続きです。
Table of Contents
1.「本当の節税」の具体例
前回お話した「税金の支払いを遅らせる(課税の繰り延べ)」に続いて、今回は「本当の節税」についてお話します。
(1)役員社宅
株式会社などの法人の場合には、社長などの役員の居宅を会社が借りることにより、かなりインパクトのある「本当の節税」を実施することが可能です。
実際のやり方としては、まず法人契約で社長の居宅を賃貸借して、そこに社長が住み、会社が支払っている賃料の5割~8割程度を経費にする、ということになります。
例えば、毎月の法人が支払う家賃が20万ならば、6万だけ社長が自己負担するとしたら差引した14万が毎月経費として法人で処理できます。年間で約170万円の経費となりますので、その効果は絶大です。
ただし、贅沢過ぎたらいけないなどのある程度制限はありますし、社長が持ち家にどうしても住みたいというならこの方法は使えません。
(2)旅費日当
もうひとつとても有効な「本当の節税」があります。それは社長などの役員に旅費日当を支払という方法です。
日当は法人では経費になる一方で、社長個人としては所得になりません。ですので、とても節税効果が高いのです。
ただし、そもそも出張がほとんどない社長はこの方法は使えませんし、日当の金額自体は常識的な範囲に抑える必要があります。
(3)その他の「本当の節税」的な要素の強い方法
上記でご紹介した2つの方法が一番効果が高い「本当の節税」ですが、他にも一般的に言われている「本当の節税」がありますので、ご紹介しましょう。
①交際費
仕事に関係する人と食事などに行った場合には、その飲食代などを交際費として経費にすることができます。これは、事業に関連する支出は経費になるということからすると、まあ当然の話です。
ですので、もちろんですが、単なる友達と行った飲食代は、教科書通りに言えば交際費として経費にすることはできませんし、家族と行ったものも同様です。
②社用車
社長の個人所有の車を法人に売って法人名義に変更すると、その減価償却費を法人の経費にできます。ただし、その車を全く事業に使っていないのなら、もしも税務調査があった場合には指摘されるリスクは低いとはいえ、ゼロではありません。
2.節税アドバイスの本質
これまで節税そのもののご説明をしてきましたが、ご覧のように節税という意味ではできることは限られています。とは言えいくつか有効な方法があるので、それについての情報の提供が全くない会計事務所・税理士事務所は問題だと言えるでしょう。
また、あまりにも杓子定規に教科書通りのことしか言わず、事業性が薄い交際費などについて一刀両断で経費にすることを否定するような会計事務所・税理士事務所も、顧客に寄り添っているかと言うと疑問が残ります。
教科書通りのルール、そうしないことによる実際の税務調査での追加で支払う税金のリスクとペナルティ(加算税など)をきちんと説明した上で、最終的には顧客である社長に税金の申告について決めてもらうというスタンスが望ましいのではと思います。
3.良い会計事務所・税理士事務所かどうかの総括
ここまで数回にわたり申告書や会計帳簿の作成などのベーシックな仕事、助成金や補助金のサポート、節税アドバイスなどの色々な面から会計事務所・税理士事務所のサービスの内容について見てきました。
(1)支払っている顧問報酬が妥当かどうか
総括しますと、依頼主である事業主・会社の規模や事業の複雑性を考慮した上で、世間並みフェアな報酬を支払っているならば、フェアな態度でのサービス提供を求めるべきであり、もしもそれがなされていないのならば、その旨を会計事務所・税理士事務所のスタッフや代表などに主張すれば良いと思います。
一方で、支払っている報酬が低いならば、それなりのサービスしか受けることはできないのかもしれません。
(2)会計事務所・税理士事務所にコミュニケーションをする気があるか
会計事務所・税理士事務所のメインかつベーシックな仕事として、会計帳簿を適切に作成して、もしくは、適切になるように会社にアドバイスし、税金の申告書を正しく作成して税金の申告を行う、という一連の仕事があります。これはそれなりに知識と手間と時間を要することもあり、会計事務所・税理士事務所としてはこれに注力してしまいますし、これがそれなりに上手くいっていれば問題ないと思ってしまう傾向があります。
一方で、社長はそんなベーシックなことよりも、もっと助成金や補助金のサポートや、節税のアドバイスをもっとして欲しいなどと思っていることが多いです。
本来は会計事務所・税理士事務所のほうからのコミュニケーションのなかでそのような要望を拾うべきでしょうが、その気配がなければ社長のほうから呼びかけてみてはいかがでしょうか。普通の事務所でしたらそれで対応が良くなると思います。それでも望むサポートがないならば、他の会計事務所・税理士事務所を探しても良いかもしれません。
(3)会計事務所・税理士事務所の税金の申告に対するスタンス
税金の申告について、とても保守的で税務調査の際に追加で税金が発生することを一番嫌う傾向を持つ会計事務所・税理士事務所もけっこうあるかもしれません。事業性が曖昧な経費はすべてストップをかけられますし、リスクのある会計処理はどれだけ事業的なメリットが会社にあったとしても拒否されます。
会計と税金の専門家としての役割は、あくまでも申告に係る選択肢とリスクを適切に顧客に説明し、顧客に納得して申告の方針を決めてもらうことにあると考える経営者なら、このような会計事務所・税理士事務所はフィットしていないと言えるでしょう。
以上、長々と続いたシリーズはやっと今回で終わりです。ありがとうございました。
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